ドイツで快適クッキング ③ドイツのお魚を使って・その1
ドイツでの食生活の「残念」の中でもダントツに際立っているのが、お魚でしょうか。近隣スーパーで手に入るドイツのお魚素材にちょっと手を掛け、和食にもあう副菜(お酒のつまみでも)として美味しく食べようと試行錯誤していますが、こちらで成功例をご報告。
今回のレシピでは、出来合いの食材を多用する「半手作り」、しかも包丁や熱をほとんど使わずに出来るレシピです。いづれのレシピも仕上がり後、一両日中にお召し上がりください。
ニシン南蛮漬け風(2-3人前)
薄くころもがついてシンプルな酢漬けなので、南蛮漬けフェイクにはもってこいです。そののままでいただくと酸味が強いので、マリネし直して釣り合いをとります。ダイコンと人参は2ミリ位の穴のグレーターを使いますと、荒挽き(繊維がのこる)に仕上がり、水っぽくならず、舌触りに変化をつけます。なにより簡単です。
ダイコンとニンジンをカップ一杯くらいに「荒挽き」でおろします。酒類(日本酒がない場合、白ワインなど)大さじ1、減塩しょうゆ大さじ1、砂糖大さじ1、あれば昆布ダシ顆粒少し、水カップ半分、おろし野菜と合わせます。缶詰からお魚だけを深めの(各人用の)お皿に移し、魚が隠れる位に上記の合わせ汁を入れ、おろしを上に盛り、ラップをかけて180Wでお魚の中が温かくなるまでゆっくり電子レンジで温めます。
ラップをしたまま半日くらい冷まします。食べる直前にかるく温め直します。
鍋でおろしだれを作って軽く温め、お皿の魚にかけて一晩マリネしてもできます。
盛りつけ時に、新しくおろした野菜をさらにトッピングすると綺麗。おつまみ方面では玉ねぎ、七味などでぴりっと仕上げましょう。
ツナのビーンズサラダ(3-4人前)
ギリシアやトルコの家庭料理のアレンジです。ここではお多福豆くらい大きな白いんげんの水煮を使います。その他、ひよこ豆、大豆など皮のやわらかな豆をミックスしてでも美味しいサラダです。
イタリアンパセリは(片手いっぱい位)粗みじん、玉ねぎ(小1・4)とセロリ(1・2本)またはニンニク(大1かけ)は荒挽きにグレーターでおろし、こしょう、しょうゆ(大さじ1)、砂糖(小さじ1)、ツナ缶(オイルはは切る)、レモンを半個(絞った果汁)を大きなボールかタッパーに入れ混ぜます。豆の缶詰(内容量約300g)はざるに開けてさっと洗い水気をよく切って、タッパーのツナソースとよく合わせ、冷蔵庫に一晩くらいおいておきます。食べる直前にオリーブオイルをかけ、塩の加減をしてください。
レモンのかわりにトマトジュース100ccで漬けても美味しいです。
とろける「しめさば風」ニシン(2―3人前)
一番身近に手に入り、生に近いお魚がBismarckhering。期待して買ってその酸味に唖然とされた方も多いのでは?酢漬けニシンも、酸味を程よくリセットするために和風にマリネし直すと、驚くほどトロトロで上品な酢絞めになります。プロのレシピ開発者のアイディアです。
瓶の汁を捨てます。ニシンを裏返して=皮が中側になるようにめくって、瓶にもどします。1瓶のBismark Hering(内容量250g)に対して、親指1本分くらいのしょうが(薄切り)、しょうゆ大さじ1弱、砂糖大さじ1強、酒類大さじ1、(ブリタ濾過などのきれいな)水を合わせた漬け液を瓶に入れ、冷蔵庫で1晩寝かせます。
しょうゆを入れるとマイルドで美味しくできますが、お魚に多少色がつきますので、白銀色に仕上げたい方はしょうゆ無し、あれば昆布ダシ顆粒などを足したマリネ液でどうぞ。
ニシンをキッチンハサミで適当な大きさに切ります。(ハサミを使うのはまな板に出さない方が衛生的だから、プラス、後片付けが楽~)
油の乗ったニシンがトロリとした舌触り。寿司飯でニシン丼、柴漬けのせ。シソ葉があればこの上なしです。
単品の場合、雑穀のキノアを弱火で水煮して「粟漬け風」にいただきます。味的には粟よりも美味しくできます。わさびやおろししょうがとしょうゆでどうぞ。