ドイツの交通法規

踏み切り待ちの時はエンジンを切って待ったり、暖気運転は嫌われるなど、日本と違うルールがあります。ドイツに来て車を運転する場合は特に下記にご注意下さい。各項目の詳しい説明はこのページの下の方をご覧下さい。ドイツではご存知の通り右側通行となります。ハンドルは左側となり、日本とは違う交通法規、交通マナーもありますので十分に注意して運転してください。

 

(このページの下の方に、16の詳しい説明があります)

1 信号や、路上に一時停止ラインのない交差点では右側が優先

2 アウトバーンではなるべく右側寄りを走行。

3 車道は車優先なので、歩行者は十分に気をつける。

4 踏み切りの手前では一時停止しない。遮断機が下りていたらエンジン停止。

5 特定の標識のあるところでは、信号が赤でも右折に限り一時停止後に進む

6 右折の時に後方から来る直進する自転車に注意する。

事故が起きてしまったら必ず警察を呼ぶ

8  交差点での左折禁止に注意する。

9 チャイルドシートは、身長150cm以下のお子さんに必要。

 

詳しい説明 1 

信号も、路上の一時停止線もない場合は、基本的に右側から来る車が優先となります。右側から車が来ていないかどうかを十分に注意して、もし車が来ていたら一時停止します。

 

特に下の標識を見つけたら右側優先です。右側から来る車に注意してください。どちらが優先道路になるのか分かりにくい場所に下の標識があります。例えばどうみてもこちらが優先道路に見える場合などです。そうでない場合はこの標識がありませんので右側優先にご注意下さい。

 

 

下の標識がある場合は今走っている道の方が優先となりますので、右側に車が見えてもそのまま交差点を通過して下さい。

 

信号機のない交差点で複数の車が同時に集まった場合の優先順位の例

詳しい説明 2 

日本では高速道路でどの車線を走るのかが曖昧気味ですが、ドイツのアウトバーンでは基本的に右側通行です。一番右側の車線はトラックや小型車などの速度の遅い車両が走ります。そのすぐ左側の車線は追い越し車線となります。つまり追い越したら右側の車線に戻ります。

 

アウトバーンが片側3車線の場合、一番左の車線は第二追い越し車線となります。一番右側の速度の遅いトラックなどを真ん中の車線で追い越す車を更に追い越す高速車が走る車線です。各追い越し車線での追越が終わったら右側の車線に入ります。

 

片側3車線あるアウトバーンで、一番右側の車線が空いているにもかかわらずに真ん中の車線でのんびりと走っている車を見かけることがありますが、あれは後ろから来る早く走っている車が複数同時に現れた場合に危険ですので一番右側の車線を走行して下さい。

 

片側3車線、あるいは4車線のアウトバーンの一番左側の車線は、ベンツやBMWの高級車やポルシェが物凄いスピードで後ろから走って来てあっという間に近づいて来ますので、遅い速度で進入するのは危険です。右側からの追い越しは違反となります。

 

アウトバーンに入る時は、加速車線で十分にスピードを出してから加速車線から出て下さい。そしてアウトバーンから出る時は、減速車線に入ってから十分に減速してください。

詳しい説明 3 

日本では歩行者がどのようなシーンでも優先される傾向がありますが、ドイツでは車の通る所、つまり車道は車の走るところであって、そこでは歩行者が優先されない傾向がありますので歩行者にとっては要注意です。規則の国ドイツ、車道と歩道は分かれており、車道においては車が優先というような感覚です。

 

勿論それは一般論で、各ドライバーや歩行者によって大きな違いはありますが、もし事故が起きた時はその辺の区分けできちっと裁かれますので車道上での歩行には十分に気をつけて下さい。

詳しい説明 4 

ドイツでは踏み切りの手前で一時停止がありません。よりましてもし一時停止すると後ろの車に対して危険です。ドイツ人はすぐにクラクションを鳴らすので、このような時も遠慮なくクラクションを鳴らされてしまいます。踏切では専用の信号や遮断機を信用してそのまま進入してください。

 

また、踏み切り待ちの時はエンジンを切って待ちます。暖機運転も嫌われますのでご注意ください。



詳しい説明 5 

信号のある交差点で、信号が赤でも右折に限って赤信号を無視して右に進むところがあります。下の標識のある交差点です。下の標識のある交差点では、赤信号の場合でも一時停止した後に周りの歩行者などに気をつけて右折して下さい。

詳しい説明 6

歩行者よりはるかに早く、自動車よりは速度が遅い自転車は、専用レーンがない場合は基本的には車道を走ることになっています。右折の時に後方から来て直進する自転車やオートバイを巻き込まないように気をつけて下さい。

詳しい説明 7

もし事故が起きてしまった場合、必ずPolizei(警察)を呼びます。それがどんなに小さい事故であっても警察を呼ぶことが法的にも義務付けられています。さらには警察を呼ぶことによって責任の所在の公平性が保たれます。

 

自己主張をする、簡単には謝らない、という習慣のドイツにおいては、交通事故の際の日本人の習慣が責任転換などの不幸を招いてしまうことがしばしばあります。事故の際は、それがどうして起こった事故なのかを証明する破損した車の位置なども大事な証拠になりますので、警察は必ず呼んでください。

詳しい説明 8

交差点の手前でこの標識がある場合、その交差点では左折はできません。A). 一度右折してUターンできるところまで直進してUターンして戻るか、B). 次に左折のできるところまで行くか、C). 3回右折をするなどの方法を見つけてください。(注意: こういう交差点では、右に曲がった道がしばらくUターン禁止であることが多く、Uターン禁止の取り締まりを行っていることが多いです)

詳しい説明 9

ドイツでは、身長150cm以下の子どもに、チャイルドシートの使用が義務付けられています。

 

チャイルドシートの種類は多く、赤ちゃんから小学生まで、身長に合わせて様々なタイプがありますので、売り場で確認するなど、子どもの身長に合ったものを確かめてお求め下さい。

もしパトカーや警察官に停車を求められた時は、速やかに右端によって適切な場所を見つけて停止します。アメリカなどではそうするとピストルで構えられてしまって危険ですが、ドイツでは潔く免許証と車検証を持って速やかに車から降りていくと好印象で迎えられます。