ドイツのお肉

ドイツにはおいしい牛肉がない!?

鶏肉と豚肉の味はほとんど日本と変わりませんが、ドイツにはおいしい牛肉はなかなかありません。ドイツへの牛肉輸出国であるアルゼンチンなどで、ドイツ人のバイヤーが、ドイツ人好みの脂分の少ない赤身の肉を買って祖国に送っているため、あくが強くて硬い肉が多いのです。

 

鶏肉は骨付きモモ肉しかなく、鶏胸肉には何故か皮がない状態で売られています。鶏胸肉にはささみも一緒にパックされていることも多いです。ドイツでは通常、鶏のミンチ肉は販売されていません。

 

牛肉も豚肉も薄切りはなく、ばら肉は1センチ厚のスライスか、塊肉しかありません。 日本食料品店では冷凍の薄切り肉が置いてあり、日本人客の多い一部のドイツのお肉屋さんでは薄切り肉を取り扱っています。薄切り肉は一度軽く冷凍してから切るので、そういう意味では生でも冷凍でも同じです。豚肉は比較的どれもおいしいです。

 

 

日本で売っているような肉を手に入れるには?

薄切りの牛肉は、オーバーカッセルにあるWayoがお勧めです。

また、Metroという会員制スーパーでは、日本食レストランでも使用されることがあるほど日本人好みの牛肉が販売されています。(Metroの会員になるためには登録が必要です。基本的にはレストランや商店などが対象ですが、会社の登録所のコピーがあれば会員になれます) 

 

鶏肉のもも肉は、骨付きがほとんどです。骨なしのもも肉がほしい場合は自分で捌くか、骨なし鶏もも肉を扱っているお店で買うしかありません。また、トルコ系食材店が近くにあるようならば、途中まで処理された鶏肉があるので骨だけを取り出しやすくなります。鶏肉のモツもトルコ系食材店に行くと手に入ります。モツだけでなくハツ、砂肝、肝ときちんと分けてあり、量り売りで購入できます。

 

鶏のひき肉は通常、ドイツには存在しません。まれにreal などで Puten(七面鳥)のひき肉が販売されていることがあるので、鶏ひき肉の代用に使ってみてください。(鶏ひき肉よりもさらにサッパリしています)

 

 豚肉は、ドイツの肉屋で”紙やハムみたいに切ってください。”というと意味は通じるけれど面倒なので大抵は無理だと言われます。そういう場合は豚バラの骨のない部分を購入し、半冷凍して自分でスライサーで切るという方法もあります。 

 

インマーマン通りからオスト通りに入った所のドイツの肉屋さん Schmalzried には、日本のスーパーのような薄切り肉が売ってあり、日本語で表記されてあります。一般的な肉屋に比べると割高になりますが手間は省けます。 

 

合挽きミンチ肉や牛ミンチならば、どこでも売っています。豚肉のみのミンチ肉は、スーパーの肉売り場で注文して作ってもらう事になります。この時、生食用の肉 mett と間違えないように購入してください。

 

→ 薄切り肉・鶏の骨なしもも肉が買えるお店

 

 

ええっ!? 豚肉を生で食べるドイツ人

日本では「豚肉はよく火に通して食べましょう。」と言われますが、ドイツには生で食べられる豚肉 ”mett"(メット)なるものが存在します。

 

見た目は普通のミンチ肉。ミンチ肉と違うところは、スパイスで味付けしてあり、生で食べられるところ。

 

 "mett" はスーパーの肉コーナーにもありますが、パック詰めはハムのコーナーにあります。 焼きたてのBrötchenを横半分に切って、そこに生のたまねぎとmettをのせていただきます。時々当たることもあるので買ったらすぐに食べるように気をつけてください。 ちなみに、買ってから日が経ったmettはハンバーグのようにして焼いて食べてもおいしいですよ。